毎年11、12月、さまざまな商業化されたキャンペーン(11月11日の光棍節、11月末の感謝祭、12月末のクリスマスなど)が実施されるとともに、世界中でショッピングセールが一番盛り上がる時期に入ります。人々は、自分自身や家族や友人へのプレゼントを選んだり、新しい服を購入したり、次の季節を迎えることに興奮しています。けれど、このような雰囲気に浸っていると同時に、購入した服や靴などの織物の製造プロセスは何だろうと考えたことがありますか?ファストファッションは主流の現代で、人間は自然環境にどのようなインパクトを与えますか?テキスタイル産業界の一員としての美謙株式会社は、どんな対策をとったでしょうか?
この二週間のブログで、アパレルの製造プロセスを紹介して、美謙株式会社は「靴を変えず靴紐を変えよう」イベントを企画する理由を説明します。
ゼロからイチへ:アパレルの誕生
綿製の上着を例として、 最初の原料の木綿から、既製品の服まで、約12~15のプロセスを経ます:(Ramesh Babu, Parande, Raghu, & Prem Kumar, 2007, p.143)
STEP1:動物、植物繊維の準備 (Fiber Preparation from Animals or Plants)
ウールや木綿などの素材を取得し、少々きれいにします。
STEP2:紡績(Yarn Spinning)
組織が散乱した素材を一本一本にしてまとめます。昔は手作業で紡績しますが、現在では代わりに機械で紡績します。こうすると、人件費を削減しただけでなく、できた糸も昔よりしっかりとしています。
STEP3:糊付・サイジング(Slashing/Sizing)
紡績した糸に糊付を施し、ゴミなどの不純物を取り除き、平滑性をアップさせます。こうすると、仕上がりの布地は強度や組織の精密度がアップできます。
STEP4:織り(Weaving)
何千本の糸を交差して布地を織っていきます。長い方の糸は「経糸」と呼ばれ、布地の主軸になり、「緯糸」と呼ばれる糸に組ませていきます。
STEP5:ニッティング(Knitting)
針でメインの布地に他の布地やアクセサリーを絡み合います。ところで、織りをしなくて直接にニッティングをしても問題なしです。こうしたら、布地の編み目はより目立ちます。
STEP6:タフティング (Tufting)
ニッティングの概念と類似です。メインの布地を選定し、ニードルマシン(needle machine)を使用して毛糸を織り込んで、ふんわりした立体的な模様を作り出します。
STEP7:糊抜き(Desizing)
出来上がった織物 の糊を洗い去って柔らかくし、その後の染色や印刷工程で、着色しにくいことを防ぎます。
STEP8:精練(Scouring)
出来上がった織物 から油脂や汚れやなどの夾雑物を取り除きます。
STEP9:漂白(Bleaching)
繊維の元の黄色っぽさをなくして白くします。
STEP10:焼き(Singeing)
織物を火から素早く通して、表面に残る糸のくずを除いていきます。糊付工程で、すでに不純物を取り除くことをしていましたが、様々な加工作業を経て、糸のくずが表面に残るのも避けられません。この時点で、焼き工程はしないといけないことになりました。
STEP11:マーセル化(Mercerizing)
織物を水酸化ナトリウム濃厚液に浸して、布地を柔らかくさせて、その後の染色工程で、染料の吸収率が高まります。
STEP12:熱定型(Heat Setting)
熱や蒸気で織物の形を固定させると同時に、布地の延性を高めて皺を取り除くことができます。
STEP13:染色(Dyeing)
織物を染料で色つけします。
STEP14:印刷(Printing)
織物に文字や絵などを移します。
STEP15:仕上げ(Finishing)
生地のトリミング、縫製、装飾などの後続処理が含まれます。
すべての製造プロセスで、天然の原料でさえ、化学物質を排出して産業公害を起こすことは避けられません。 例えば、糊抜きする際には、排出された汚水に生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand, aka. BOD)は通常より高いです。つまり、適切に処理されないなら、自然環境にどれくらいのインパクトを与えるのが想像できません。調査によると、一枚の布地によって排出された汚水はおおよそ50%が糊抜きから生じます(Ramesh et al., 2007, p.142)。これは、なぜテキスタイル産業界の一員としての美謙株式会社がこんな課題に関心を持つ理由です。
単なる一枚の布地で、こんなに多くのプロセスを経る必要がありますが、織物の複雑性が高ければ高いほど、排出された化学物質の量は多くなる見通しが立ちます。靴の製造プロセスを例として、靴修理店で見えるような靴をたたくことだけでなく、ラバーソール、アッパー、ステッチなどの様々な生地素材や工程も含まれています。靴の紹介文を書けば、簡単に2、30種類の物件を列挙できるかもしれません。これで、製造工程で生じた産業公害はどれくらいのかも心当たりがあるでしょう。多くの人は、毎日履いている靴はまだ履けれるのに、靴が古くて汚くて、時代遅れなどの理由で、新しいの買おうとしました。でも、知っていますか?こういう時には、靴をキレイに洗濯して、新しい靴紐を替えたら、靴がすっかり新しくなれて、ファッションの最先端で歩き続けますよ。
「靴を変えず靴紐を変えよう」イベントに参加してみませんか?美謙株式会社と一緒に、最もシンプルで自分らしくステキなファッションを楽しもう!来週のブログで、テキスタイル産業界は、自然環境を守るために、またどのような努力をしているのか、どうやって革新的な技術を通して、織物の製造工程で起こす汚染を減らして、環境の持続可能性を高めるのかを紹介します。お楽しみに!
参考文献:
- Abrahart, E. N., & Whewell, C. S. (2019). The weaving process. Encyclopaedia Britannica. Retrieved from https://www.britannica.com/topic/textile
- Hakoo, A. (2018). Sizing operation for textiles. TextileSchool. Retrieved from https://www.textileschool.com/1080/sizing-operation-for-textiles/
- Mercerization. (n.d.) Retrieved from https://www.britannica.com/technology/mercerization
- Ramesh Babu, B., Parande, A. K., Raghu, S., & Prem Kumar, T. (2007). Cotton textile processing: Waste generation and effluent treatment. The Journal of Cotton Science, 11, 141-153. Retrieved from http://agris.fao.org/agris-search/search.do?recordID=US201300814471
- Whewell, C. S., & Abrahart, E. N. (2019). Textile. Encyclopaedia Britannica. Retrieved from https://www.britannica.com/topic/textile